中世期の鎌倉幕府八代将軍久明親王の鎌倉末期、九十一代伏見天皇の時代に奉納されたものです。
銘文の意味は、鎌倉幕府の御家人で、この地方の地頭であり、仏門に入って沙弥禅益(しゃみぜんえき)と名乗り、大高山神社の所領地も管理していたと思われる人とその家族の延命長寿とこの世の幸福を祈願して、当時の大高山神社の法印であった法橋玄應(ほっきょうげんおう)が世話人となって奉納させたものです。
*鰐口は社寺の軒下に掛け、前に垂らした綱を引いて祈願のため打ち鳴らす日本独特の鳴器です
鋳銅製 | 面径 | 43cm |
肩幅 | 13cm | |
重量 | 32.5Kg | |
銘 刻 文 | ||
表面 | 外区 | 奉献大鷹宮御宝前鰐口一口御子息など増長福寿 |
内区 | 御息災延命故也 | |
内区 | 正應六年葵巳三月五日勧進法橋玄應 | |
外区 | 右意趣者天長地久御順円満所当社地頭沙弥禅益御芳縁 | |
裏面 | 外区 | 右志者天長地久御順円満所当社地頭沙弥禅益 |
内区 | 奉献大鷹宮御宝前鰐口一口 | |
内区 | 正應六年葵巳三月五日勧進法橋玄應 | |
外区 | 御芳縁御子息等増長福寿御息災延命故也 |